AB℃回顧録


きっと大阪の公演を見ていればもっと違ったのかもしれないんですけど、おそらく一番調子が悪かったって言われていたのがその頃ですよね。
その直後の中野でもメンバーの多くが結構調子が悪いかな?とか感じる場面はあったりもしました。
でも、愛理ちゃんに限った話でもないんですけど・・・そこまで心配になる気持ちにもならなかったんですよね。
確かに声はかすれていたりするし、明らかに疲労があるんだろうっていうのは分かるんだけれど、
彼女の歌やステージから伝わってくるものには何の曇りもなかったから。
メンバー全員がそうだと思いますけど、それこそ一昨年のエッセンスの横浜公演での舞美ちゃんのようにね、調子悪いときなんていくらでもありました。
でも、あの頃から考えると・・・何ていうか、本当に皆強くなったというか・・・逞しくなったなぁ・・・って感じていて。
いや、女の子に「逞しく」はあまり好ましくないか(汗 うーんと・・・頼もしくなりました。


表情とか見ていてもそうだし、何より彼女の場合はソロのステージがあるわけですけど・・・本当にどの公演も素晴らしかったです。
多分自然とどちらに意識がいくのかっていう話になると思うんですけど、彼女の声自体がどうこうっていうのはあまり自分には意識がなくて。
むしろ昔は凄く綺麗なファルセットだなぁ・・・とか綺麗な声だなぁ・・・とか単純に上手いなぁ・・・なんて思うことはあったんですけどね。
あっ、今でももちろんそれは思っていますけどね。
でも、逆に言えば昔はそれ以上の何かみたいなものをあまり感じたことがなかったんですね。
この辺りは感覚的な話なので上手く言えないんですけど、自分の場合はステージを見ていて歌を聴いていて、
単純に可愛いとか、声がどうとか、上手いとか綺麗とかそういう部分だけじゃなくて、それ以上の何かが自分の中に感じられるかどうかっていうのが大きくて。
自分も色々な子が好きですけど、自分が特に惹かれている子っていうのはそういう子たちばかりです。
もっと内から湧き出てくるような何かとか、気持ちとか想いとかが自分の心に響いてくる子。


そういう意味では、昔はそういう部分を彼女の歌からあまり感じていませんでした。
だけど、去年ぐらいから少し何か変わり始めた・・・みたいなものを自分の中で感じていて。
そして、忘れたくない夏を見ていて・・・これはもしかしたら・・・彼女はまた一回り大きくなるかもしれない、みたいな予感が自分の中にあって。
そして、迎えたツアー初日の松戸で・・・どーん!


いや、あれは本当に素晴らしかった。衝撃でした。
あそこまで彼女の歌に圧倒されたこと今までになかった。歌というよりステージか。
彼女の歌から、全身から、そのステージの空気から、そういったものから伝わってくるものが本当に半端なかった。
その感じはずぅっと自分が見てきた公演の中で変わることはなくって、本当に彼女はまた凄く大きくなったなぁ・・・って感じたツアーでした。
声がどうとかっていうのも間違いなくあるとは思うんですけど、そんな声の調子の悪さなんか圧倒してしまう、
飲み込んで凌駕してしまうだけの、圧倒的な想いと、気持ちと、魂と。


自分の中での印象では昔の彼女は少し頭を使いすぎているって思っていたんですね。
彼女は賢い子で、色々なことを考えることも出来るのだけれど、逆に考えすぎてしまっているのが良くないのかなぁ・・・なんて思っていたりもしました。
でも、そういう部分がきっと色々な子や出会いや彼女自身の出会いやきっと葛藤とかも含めて日々過ごしていく中で変わってきて・・・
そんな感じのことを感じています。いや、本当に素晴らしいステージでした。
自分の中で、彼女は一つの殻を破ったんじゃないかっていう風に思っているので、これからまた更に大きくなっていくんじゃないかなぁ・・・
なんて思っていたりもして、そんな様子をこれからも見ていけたら嬉しいなって思ってます。