らんTRIO


昨晩は渋谷のPleasure Pleasureにて行われた、らんTRIOのライブを観劇して参りました。
とにもかくにも素晴らしかった。
隅から隅まで、本当に何もかもが素晴らしかった。


舞美ちゃんが秦さんや、舞台や、人々や、音楽などなどに出会い、
だからこそ自分もこういう機会に巡り合うことが出来た。
感謝の言葉しかございません。


サックス、ピアノ、津軽三味線・・・あるようで・・・いや、ないようでやっぱりなかった組み合わせ。
それらが奏でる音は・・・





・今までやってこなかったことをやってみる


パッと帰り道に思い浮かんだだけの話なんですが、「いたち」に与えられた使命というか、いたちの最後の生き様。
これは即ち、この「らんTRIO」でもあるのではないかと思いました。


勿論調べたわけでもないし、世界広いから色々な楽器の組み合わせで音楽奏でる人達は沢山いるだろうけれど。
でも、間違いなく自分が今まで30何年生きてきて感じた事のないもの、聞いた事のない音がそこにはありました。
そして、確かにそこに音楽があった。
先入観、和楽と洋楽とか・・・そういうものを取っ払ってみることから新しい可能性って始まるのでしょうね。


そして、聞いている自分も勿論楽しくて仕方がない、体が自然と音に乗ってリズムを刻む、そんな時間の中で。
それでも、何よりこの時間を、ライブを、音を、空間を楽しまれていたのはステージで音を奏でられていた「らんTRIO&スペシャルミュージシャン」の方々だと思うのですよねぇ・・・
表情を見ればそれは手に取るように分かるし、表情見なくたって、その音を感じていれば伝わってくるもの。
自分たちにとって「新鮮」に映る組み合わせ、聞こえる音、それはそのままステージの方々にとってもそうなのだろうなと思います。
だからこそ、更に新しい何かを作り上げる、奏でる「楽しさ」っていうのが爆発している感じで・・・ねぇ・・・いやぁ・・・本当に楽しかった。


バンドにしても、歌にしても・・・そこにやはり演奏する人、歌う人の気持ちが乗っかると更に素晴らしいものになる。
それをまた改めて強く感じた夜でもありました。


ピアノ、キーボード、ドラム、エレキベース、アコースティックベース、サックス、フルート、津軽三味線・・・
色とりどりの楽器を色とりどりの方々が奏でて作られた音楽空間、本当に楽しい音を聞かせて頂きました。ありがとうございます。
ジャズのような感じ、和風な感じ、色々な曲が様々な形で奏でられていたのですけれど、あれはジャズとかそういうのではなくて、強いて言うなら「らんTRIO」というジャンルだと思います。
可能性は正に無限大だなぁ・・・・


・記憶と音楽


以前、音楽は聞いていくうちに、自分のその時の行動とか、見ているものとかとセットになって記憶に刻まれていく、みたいなことを書いたことがあります。
それもまた感じる夜でした。
一部の「らん」をベースにした演者の方々の朗読、そして音楽・・・それらを聞くと、自分の脳裏にすぐにその様子が浮かんでくるんですよね・・・


そして、昨日のこの夜の音と、ライブもまた自分の記憶に深く深く。


・らんの歌


歌詞を全て書き起こすことも出来ませんけれど・・・それでも、一つ残った部分。


優しさがあれば生きて行ける


こういう風なフレーズがあったかと思います。
らんの歌、だからこれは・・・つまりは正太郎の優しさ。
人生でたった一度きり、人に優しくされた、そのただ一度の優しさだけで、それを胸に抱いて生きてきて・・・最後まで。


舞美ちゃんいわく、実際には、らんを庇っていたちが死を迎える場面の話を想像しながら・・・ということだったのですけれど、
その瞬間まで、きっと目の前で大切な仲間が息絶える姿を見るその瞬間が来なかったのであれば、その後の結末はなかったのかもしれない。
優しさを胸に抱いて生きてきて、信じて生きてきて・・・それでも・・・今その結果として・・・
そんな瞬間から感じられる哀しさなのか、切なさなのか、悔しさなのか・・・そういう沢山の気持ちが凄く凄く伝わってきました。


緊張も凄く伝わってきました。
緊張して声が出にくい、そういう事もきっと人間だからこそあるはず。
でもね、やっぱり歌は気持ちだと思うんですよ。心だと思うんですよ。
人の心を動かすのはやはり人の心である、気持ちである、そう思っています。
だから、そういう歌を聞かせてくれる、届けてくれる彼女達が心底大好きなんだよなぁ・・・


矢島舞美の中に生きるらん、その心、しかと受け止めさせて頂きました。



そして、生バンドをバックに従えて歌うその姿から・・・沢山の何かを感じてしまうよね。
夢のような世界・・・現実なのだけれど、本当に素晴らしすぎる程に素晴らしい時間で、空間でした。


素晴らしい出会いをしたものだと、心の底から思う。