戦国自衛隊「女性自衛官死守セヨ」


昨晩は劇団ゲキハロ戦国自衛隊の「女性自衛官死守セヨ」の自分としては2回目となる観劇でした。
やはり熱くなるものが沢山。燃えたぎるような熱さと、温かさと・・・


多分男として感じる熱さと言いますか、戦国時代に惹かれるものというか・・・そういう部分もあるのだろうなぁ・・・
生き様に惹かれるものがあるというか・・・ね。




・帰れなくてもいい


死守セヨにおいても、帰還セヨにおいても、現代に戻りたいと訴えるメンバーと、このままこの時代に居ても構わないというメンバーが2分される。
これもまた一つのポイントかもしれない。岐路であり、それぞれが考えるきっかけ、成長するきっかけにも繋がる起点。


最後の最後に覚悟を決めて、天下を取る!という意思のような、その決意に心震わされる・・・そんな部分もあったのかもしれない。
誰かが死んだりとかいう表面的なものではなく、死にざまであったり、どうしても譲れない何かであったり・・・そういう芯の部分にね。


・上杉2士を演じる清水佐紀


素晴らしいの一言。
ど真ん中直球ストライクが来る感じというか、響いてくるね、言葉が、表情が、その演技で訴えようとするものが。


恋する乙女としての気持ちと、人知れずに固める決心と・・・


最初に長尾景虎に出会った時に、自分の祖父にそっくりであることから、思わず「おじいちゃん」と半分出かかって止まる。
祖母にもそっくりの絶姫に出会って、思わず駆け寄ってしまう。
そして、上杉謙信


彼女が気付くのにそう時間は掛からなかったのだろう。
歴史に介入するとか、変わるとか、誰かがいたりいなかったり、未来がなかったり。そんな事実を次々に突きつけられる中で、自分の意思を貫く。
河合2士との2人のシーンで、彼女は「現代に帰りたい」と言っていた。愛する人がいる現代に。
それでも、彼女は上杉謙信と絶姫が自分の祖先であることを知りながら、絶姫が想い人である平八郎と思いを遂げられるように支え・・・絶姫を粗末に扱った景虎を一喝する。


そして、最後の際になって、ようやく本当の事を、バディ(相棒)と認める河合に告げて・・・消えていく・・・


この強さと切なさと儚さと・・・この辺りが本当にビンビンに響いてきました。素晴らしかった。
自分が消えると分かっていても守りたかったもの、彼女が死守したかったものは、死守したものは・・・


・若月曹長を演じる鈴木愛理


心底痺れた。惚れた。
自分はあまりにも彼女を過小評価していたなぁ・・・と思い知らされる舞台でした。
いや、そんなつもりはなかったのに、あまりにも圧倒的で。


長尾景虎と渡り合うシーンにしても、泣きの演技にしても・・・目と心を奪われる。
一瞬たりとも目を離せない緊張感、緊迫感であったり・・・それは正に気迫であり。
目には見えないけれど確かに感じるもの。


こういう空気を作るっていうことは、本当に凄い事だと思うのですよ。
そういう流れとかBGMがとかも効果あるにしても、それだけじゃ伝わらない。
目とか表情とか、声色とかその剣捌きなどから伝わってくるもの。
凄い人に出会ってしまったものだ・・・。


・河合2士を演じる徳永千奈美


彼女にはとにかく唸らされた。思わず息をのんで見入ってしまうこと数え切れないぐらい。
迫真の演技というより、彼女の放った魂の叫びのようなものに打ち震わされました。
大きな何かが開いていきそうな予感。


最後、小宮が死に、上杉が消え・・・若月と二人きりになった時に、若月の事を初めてバディと呼んだシーンの一瞬の間であったり・・・
そういう部分もまた絶妙だった。素晴らしい。


また他にも少しずつ、ぼちぼちと・・・。


あと・・・今やれることをやれ!っていうメッセージも強く感じたなぁ・・・両方共に通して。
間違いと思ったことや過ちとなってしまったことに立ち止まることなく・・・これは青春劇場というテーマソングにも歌われていることかもしれませんね。