劇団ゲキハロ「戦国自衛隊・死守セヨ」


まとまらない感じではありますが、色々とダーっと書き出してみようと思います。
ネタバレあり。













・タイトル「死守セヨ」


自分はなんとなく、自衛隊が戦国時代にタイムスリップしちゃうっていう背景は知っていましたが、それ以上の事は原作のことも何も知らない状態でした。
そんな自分でしたが、サブタイトルの「死守セヨ」というのを見て、一体何を「死守」するのだろう?と考えていました。
その答えが実際に劇を見て、分かったような・・・わからないような・・・もやもやしているような・・・つかみきれない感じです。


おそらく、人によって違う。ということなのかもしれません。
状況によっても・・・なのかなぁ・・・でも、状況の如何に左右されない強さであったり、決意であったり・・・そういうものこそ「死守」したいものなのかもしれませんね。


国民を守る、自分の信念を守る、自分を守る、大切な誰かを守る


どれも正解なのでしょう。きっと。
人によって正解は違うものなのかもしれません。


でも、あの状況下で何かを守るということは・・・果たして自分ならできるだろうか・・・色々取り留めもなく考えます。


死んでも守りたい何かがある。
でも、本当に死んでしまっては意味がないじゃないか。


そういう問いかけもあったような気がします。
後は、言い訳の元に成り立つ正義・・・かな。


誰かを守るためならば誰かを殺めてもいいのか


これって自衛隊とか戦争っていう、若干非日常的な部分のみに当てはまることではなくて、日常にもいつ及んできてもおかしくない話ですよね。
殺めるということまでいかなくても、自分の信念や何かを守るために犠牲にしてもいいものって・・・なんだろう。


難しいなぁ・・・相変わらず色々と考えさせていただいております。ありがとうございます。
じっくり来週まだ見に行く機会の時にまで考えてから臨みたいと思います。


・演出


最初のオープニングの演出が個人的にはとても痺れました。
ゾクゾクする感じ・・・ああいうのは凄く好きだなぁ・・・音も迫力ありましたね。


大人の麦茶、塩田先生


やはり初めての演出を担当される方であると、どうしても無意識のうちにかしこまってしまう部分があるのかもしれません。見に行く側の意識としても。
そういう点では、塩田先生、大人の麦茶の皆さんの心意気や想いが伝えてくれる安心感のようなものって、凄く入り易かったなぁ・・・


笑いあり涙あり


そんな風に総括される舞台なども多々あるかと思いますけれど、まさにそうでした。
この辺りも非常に自分自身も好きとするところで、惹かれている部分の一つなのだろうなぁ・・・
ファンとして見に行く自分と、一人の人として見に行く自分、少なくとも多分この2つの自分はいるのかなと毎回思っていますけれど、
ファンとしての嬉しさであったり、上述の安心感であったりもありつつ・・・一人の今生きる人間として感じること、考えること。
こういう融和が自分にとって最高に心地よい空間であり、舞台である理由の一つなのかと思います。


Berryz工房℃-ute


いいですね、こういうの。本当に。
それぞれのメンバーがそれぞれに個性を発揮していて、魅力的でした。


舞ちゃんは、大人っぽく、綺麗に、艶っぽくなってきたなぁ・・・というのは最近感じていましたけれど、そういう部分も活かすことが出来る役だったと思います。
失われない可愛らしさを残しつつ・・・引き締まった表情であったり・・・迫る演技であったり。


ちっさーは、彼女の明るさ、天真爛漫さのような部分も見せつつ・・・歌もあり。
ここも、きっと塩田さんが感じとられていることなのだろうなぁ・・・きっと。Berryz工房の舞台にしても、℃-uteの舞台にしても。
彼女達がステージに立って歌を歌っている人達であるということを、きっと最大限にリスペクトされていて、その部分からも何かを引き出したいって考えていただいているのではないかなと思います。


佐紀ちゃんは・・・凄く凄く可愛くて。
最初の方から何だかラブラブなシーンがあったりして、そんな様子もとても可愛らしかったのですけれど、最後の白いワンピース?ドレスのような素敵な衣装も似合っていました。
その上で、切々と・・・胸に訴えかけてくる演技も多々あって・・・良かったです。


桃子ちゃんはねぇ・・・本当に凄い人だなぁ・・・この人。彼女に対して自分が抱く想いも、もう尊敬と言っていいかもしれません。
以前の何かの舞台でも感じましたけれど、スイッチのオンオフがとても素晴らしい。
嗣永桃子がいて、中宮がいて・・・うーん・・・どっちだろう?(笑)
至極個人的なあれになってしまいますが、彼女演じる中宮が劇中で死んでしまった後・・・最後のカーテンコールにて笑顔で登場した彼女の姿を見た時は、何だか心底嬉しくて、安堵しました。
うーん・・・感情移入。


そして、千奈美ちゃんが・・・これまた凄かった。
全てが自分の想像以上でした。一番最後まで残るのが愛理ちゃんと千奈美ちゃんなのですけれど、その目に宿る目力、強い何かがビンビン伝わってきました。
中宮が息絶えようとしている瞬間に伝わってくる痛いぐらいの想い、そして、最後に愛理ちゃん演じる若月を奮い立たせる場面。痺れましたよ。
カーテンコールで彼女が一人一人の演者の名まえを読み上げていたのですが、その姿さえもとても凛々しくて、輝いていました。


そしてそして、愛理ちゃん。
彼女はリアルで、まさにライブで生きる人なのだなぁ・・・と感じた次第。
今日の感想として何人かの方には話したのですけれど、今年観た映画の携帯彼女で感じた愛理ちゃんとは全然違ったんですよね。
内容が違うとかそんな表面的な話ではなくて、映画と舞台の違いってこういうものなのかもなって思いました。
今まさにこの瞬間に、この時に感じるものや、湧き上がる感情を表に出す、表現する・・・そういう表現者なのだな・・・と思いました。


しびれる舞台でした。
熱くなる舞台でした。


どの時代に生まれようとも、懸命に瞬間瞬間を生きようとする人の姿って、人の心に響くよなぁ・・・