目標


1を2や3にすることよりも、0を1にする方が何倍も難しい。
何もないところから始まってここまで来た。
10周年を迎えさらにこれからという時で。




何人かの方が書かれているのを見て知ったんですが、さゆがワンダフルハーツでのことについてラジオで話していたらしくて。
ちょっと気になったので実際に聞いてみて。
かいつまんで話せば、Berryz工房℃-uteに勢いを感じて、今の娘。について考えてみた時、
バラバラなこともあるし、もっと頑張らないとという感じの話をメンバー同士でしましたという話で。


ある種の切磋琢磨というか、自分がハロコンで見ていて特に興味深いって思うのが、色々なグループから一人ずつとか出てきて一緒になって一曲歌うみたいな部分でして。
ライバルというかお互いの実力を確かめ合うじゃないですけど、そういう部分が見ていて凄い楽しかったりして。
成長を感じたりね。
だから、自分自身がコンサートを楽しむのももちろんなんだけど、自分勝手にそういう場で彼女達に求めていたものは、
折角の機会だしお互いに何か刺激を受けて欲しいなという思いや、何か吸収したり学ぶ機会になってくれればいいなっていう願いだったりで。
そういう観点で言えば、こうやって彼女たちが実際に何かを感じて、それについて話し合ったりしたっていう部分は凄くいいことだと思うし、嬉しくもあって。


後は実際にどうやって行くかだと思うんですよね。
今に始まったことではないけれど、モーニング娘。の立場が難しいのは、守りながらの戦いだからというところにあると思う。
どちらが優れているとか比較してどうかということではなくて、ネームバリューとかそういうものを考えれば、
まだまだモーニング娘。ハロプロの顔であると思うし、きっとこれからも変わることはそうないんじゃないかと思う。
そういう立場的な難しさって少なからずあると思うんですよね。
そういう意味では初期のモーニング娘。はまだ守るべきものも失うものなど何もない状態から始まって。
だから常に攻めの姿勢でいけたし、守りを考えなくても良かったんじゃないか。
そんなことを今になって思ってみたり。


そして今それに似た立場にあるのがBerryz工房だったり℃-uteだったりするんだと思う。
彼女達の立場的な強さは挑戦者であるという部分にあると思う。
デビューしたり、コンサートを開いたり・・全てが初めてのことで、全てがチャレンジだったんじゃないかと思う。
そしてまだまだこれからも色々な事に挑戦していくことと思う。
ある種何もないところから始まってると思うんですよね。ハロプロという土台があったとはいえ。
逆に今のモーニング娘。が難しいのはそういう部分が曖昧なところ。
オーディションに合格して加入が決まって、最初の頃はもうただひたすらに日々曲を覚えたり、振り付けを覚えたりとがむしゃらに。
そういう状態で居る時は全然いいんだと思う。
でも、気付いたら何ていうか、全てが当たり前になっているっていうことがあるんじゃないかって考えたりする。
日々の忙しさもあるだろうし、そういう部分に忙殺されて何かを忘れてしまうような。


例えば去年末なんかは一年で色々あったこともあって、そもそも紅白に出れるのか出れないのか?
みたいな話をしていた人も居たし、書いたり話したりは居なくても実際に色々考えていたファンも多いんじゃないかと思う。
ファンはそういう部分を逆に考えていたりするものなんだけれど、実際に本人達はどうなのか?っていう。
さゆは紅白のトップバッターを務めたことについて語っていたのだけれど、
トップバッター云々の前に、まず出場ありきだろうと思う。そういう部分の意識はどれほど持っているのかとも思う。


明確な目標があると人は強くなれると思う。それがグループであるならば団結という形となって返ってくると思う。
Berryz工房℃-uteがある意味強いのはそういう部分にも因るところが大きいんじゃないかと思っていて。
元々まずはデビューを目指すところから始まって、デビューしてレッスンを重ねて更に初の単独コンサートを開くことが決まってそれを目指して頑張って。
例えばアリーナでコンサートをやりたいと話していたBerryz工房は見事に去年SSAでのコンサートを成功させた。
デビューまでの道程が本当に長かった℃-uteはデビューをして、もっと℃-uteを多くの人に知ってもらいたいと、日々イベントやサーキットなどで全国を回り、コンサートをやり、そして最優秀新人賞を勝ち取った。
そして両者共に紅白初出場を果たした。
確か去年の目標として紅白出場というものがあったって、Berryzのキャプテンの佐紀ちゃんは語っていたと思います。
更にもっと大きなところでコンサートを開きたいと語ったり、今度はオリコン1位を目指したいと語る子が居て。


どんな目標でもいいと思う。個人個人の日々の練習やレッスン、目指すものとは別にグループとして何か目指すもの。
彼女達は確かに、今までの経緯だったり、世代だったり、過ごしてきた時間の長さだったり・・・
チームワークとか団結力を養うという部分に対して影響がある背景を持ってはいるけれど、
決してそれだけでは家族や姉妹とも呼ばれたりするほどの今の関係性は築けない。


多分今のモーニング娘。に必要なのはそういった明確な目標じゃないかと思う。
今のリーダーの愛ちゃんは「アットホームなモーニング娘。を目指します」と語り。
それはそれで全然いいと思う。けれどそれとは別に違う何か。もっとはっきりとした目指すものがあったほうがいいんじゃないかな。
さぁ団結しよう!一緒に頑張っていこう!と言うのは簡単だけど、実際にそうなるのは言うほど容易くもない。
ましてや彼女達はバラバラ過ぎる。今に至るまでの過程、個人個人が娘。を目指した理由、これからの個人の目標、年齢、色々な要素が噛みあっていない。
そんな彼女達が一つになるには、何か目標を設定して、そしてその目標に向かう過程で、或いは達成した時に、気付いたらまとまった素晴らしいグループになってた。
そういう順番であるような気がする。


グループとしては過去に紅白にも出たし、オリコン1位も取ったことも何度もある。
その辺がまた難しい部分でもあるとは思うのだけれど、
例えばよっすぃ〜が率いていた8人体制のモーニング娘。自分は凄く好きでした。
言い古された言葉だけれど一体感を凄く感じていて。
個人個人にも凄く魅力を感じていたし、グループとしても本当に素晴らしかったと思う。
それにはきっと「歩いてる」が1位獲得したことなんかも少なからず影響してるんじゃないかって思ってたりします。
今のこのメンバーで仲間と一緒に何かを達成したと感じられる瞬間から得られる大きな力、絆。
更に、グループとして何かを達成するっていうのは彼女達自身にも大きな自信や絆を生むと思うけれど、
それと同じく応援しているファンにも凄く力をくれるものなんですよね。
少なくとも自分はそう。


娘。では感じることが出来ないものをガッタスでは感じることが出来る。そんな話を幾人かの過去の娘。メンバーが話していたりしたけれど、
ガッタスにはそういう部分が確かにあると思う。
ガッタスの場合、チームスポーツだからなんていう部分ももちろんあるけれど、試合での勝利や優勝や、そういうはっきりとした目標が日々あるからこそ強くなれるし団結できるんだと思う。


目標設定と言っても、グループとしてのそれは個人の目標と違って本人達の意識だけでは何ともできない部分もあると思っていて。
だからこそそういう部分はプロデュースする側に求めたかったりもするのだけれど・・・
そういう観点で言って、今後予想されるアジア展開というものを自分は支持したいなって思っていたりします。
もちろん前にも一度書いたことがあるけれど、ただ展開するだけではきっと大した成果は得られないだろうし、
メンバーにとっても大したものは得られないんじゃないかと思う。
だから、昨年海外に行ったメンバーだけれど「海外でも沢山のファンの方が来てくれて凄い嬉しかった」なんて感想だけで終わってるようじゃダメだろうと思うし。
でも、そういう新しい場所で何かを目指す、アジアの何処かの国でデビューするなんてことでもいいし、
海外でのツアーがもしあるならばそれを大成功させるとか・・・色々あると思う。
ちゃんと明確な目標を持ってやればきっと何か大きなものが得られるんじゃないかという気もしていて。


個々のスキル云々などと言う人もいるけれど、それはそれだと思う。
何ていうか、やっぱりグループならば個人個人の力が優れているだけじゃダメなんですよ。
またスポーツの話とかになってしまうけれど、強いと言われる人ばかり集まれば強いチームが出来るわけじゃない。なんてのは良く言われる話で。
グループとして強かったり、魅力があったりするのはもちろん個人個人の力量も大切だとは思うけれど、
それと同じ、いやきっとそれ以上にメンバーが同じ目線で何かを目指して進んでいるかどうかっていう部分も大事なんじゃないかと思う。
単純に人数の分のパワーだけじゃなくて、それが何倍にも膨れ上がるような。
そういう魅力を出せるかどうかじゃないのかな。


個人個人の何かっていう部分で言うなら娘。が持つ特徴というか良いと思う部分の一つとして、先輩後輩っていうのがあるんじゃないかと思う。
実際にヴォイストレーニングやダンスレッスンで技術を磨くことは出来ても、
そこから先は自分で何とかしなくちゃならなくて。
そういう時に役に立つのがそういう先を行くメンバーの存在なんじゃないかと思っていて。
自分も記憶が確かではないのだけれど、確かあれは愛ちゃんが語っていた言葉だったと思う。
彼女が加入した当初、当時先輩だったごっちんに教わったのが「(スキルを)盗め」という言葉だったっていう話。
そんな話確かあったよね?
そういう部分を活かさない手はないと思うし、そういうところから刺激を受けられないと個人としての成長も滞ってしまうんじゃないかな。


これは個人的な感想というか評価でもあるけれど、昔は安倍なつみが居て、また後藤真希という人が居て。
そして今なら高橋愛が居ると思う。
だから、今になってちょっと考えているのは、これから先の中心を担う位置に一番近いと個人的に思っている田中れいな
去年の夏のハローのコンサートや、今年新春のワンダフルハーツで彼女は高橋愛と二人で歌う曲があって。
あれはもしかしたらあちら側、プロデュースする側の人も同じようなことを考えていて、
田中れいな高橋愛と共にステージに立つことによって何かを学んで欲しいと思ったのかも・・・なんて思ったり。
まぁ、これは凄く個人的に勝手に考えただけの話で、蛇足だけれどね。


色々見ていて、そんなことを思ったりする今日この頃。